合同会社MiraRe
高橋 龍さん

ITコンサルタントとして働きながら、山形県上山市にて食を通じて新たな賑わいを創出する「合同会社MiraRe」を創業。大熊町でもその経験を活かしながらイベントの企画運営を行う。

Q1. 主な事業内容について教えてください。

弊社は地方の活性化と食文化の振興を目的に、2つの事業を展開しています。

1つ目は、地方の賑わい創出を目的としたイベントの企画運営です。

大熊町では、2022年度から始まった「おおくま学園祭」や、同じく入居企業である（株）OriaiさんとコラボしたOICでの期間限定キッチンカー運営、古民家でのガーデンバルの会場デザインや出店など、食をテーマにしたイベント運営をサポートしています。

2つ目は、山形県上山市でのカフェ「つるを。」の運営M/mark>です。

元々親戚が持っていた印刷工場をリノベーションし、スパイスカレーを中心に提供するカフェにリニューアルしました。隣には古着屋も開店しています。現在は若者をターゲットに、地元食材を活かしたメニューを提供しています。

今後は、イベント開催や飲食店運営を通じて、地域の魅力を発信するとともに、地場食材を活用した新しい製品開発にも取り組みたいと考えています。

Q2. この事業を始めた理由はなんですか？

この事業を始めたきっかけは、山形県上山市で進行する過疎化を目の当たりにしたことです。

少子高齢化と若者の流出が続く町に改めて若者を呼び込むためには、食を起点としたイベントが有効だと考え、会社を設立しました。

それ以前は、都市部でITコンサルタントとして働いていましたが、企業をきっかけに地方に根ざした生活基盤を作りたいと思うようになりました。

山形県上山市を選んだのは、父親の実家があり、幼少期から縁があった場所だったためです。観光資源が豊富な反面、人口減少が進む町で、食を通じて新たな賑わいを創出したいと考えています。

Q3. OICに入居したきっかけについて教えてください。

OICに入居されていた別企業の知り合いからお誘いいただきました。

当時は大熊町の特定復興再生拠点の避難指示が解除され、人が住めるようになったタイミングで、その方とOICのセンター長である直井さんが元からのお知り合いだったこともあり、まずは大熊に行ってみようと思ったことが始まりでした。

大熊町に来る中では、まず食品ロスに困っている食品関連の企業や農家の方、生産者の方の情報収集をさせていただいています。

また、大熊町には食を楽しめる場所がまだまだ少ないと感じていたところ、皆様に美味しいものを食べていただきたいという思いから、OICのイベントとして入居企業やスタッフ、一般の方が参加できる「ランチミーティング」を提案させていただき、毎月メニュー提案やレシピ開発の面でご一緒させていただいております。

Q4. 普段の生活について教えてください。

現在も東京を拠点とした大手企業向けのITコンサルティングの仕事を続けながら、地方の老舗企業のシステム改修案件の対応もフルリモートで行なっており、月に1-3回程度OICに来てイベント運営をしています。

東京でITコンサルをしながら、山形ではカフェに立ち、大熊ではイベントの企画運営をしているという、3拠点生活です。

Q5. おすすめしたい○○を教えてください。

上山市で私が運営するカフェ「つるを。」には、ぜひお越しいただきたい,/mark>と思っております。

コンセプトは、上山市内外から訪れる若者に向けてのカフェですが、そういった方々に限らずたくさんの方にお越しいただいております。

特に人気のメニューは、チキンとひよこ豆のカレーとキーマカレーの「あいがけスパイスカレー」です。辛さを控えめにし、鶏ガラベースで旨味を引き出していることと、玉ねぎ、ニンニク、生姜をじっくり炒めて甘みを加え、風味豊かな一皿に仕上げていることがおすすめポイントです。

他にも、エスプレッソマシーン「マルゾッコ」で抽出したラテや、アサイーを使った健康にいいメニューも展開しておりますので、興味のある方はぜひいらしてください。

Q6. あなたにとっての福島、大熊町とは？

仲間たちがいて、食を題材に様々な取り組みをしに来ることができ、リラックスできる場所です。

大熊町に来たことがない方には、ぜひ一度大熊町に足を踏み入れ、実際の空気感を体感していただきたいです。ここには、写真や言葉だけでは伝わらない現地の魅力がたくさんあると感じています。

実際に町に来ると、「報道されてるイメージと全然違う」という印象を抱かれる方もいらっしゃるように、若い人たちが中心となって、パワーがみなぎる希望に満ち溢れた町だと思います。

◆編集担当より

いかがでしたか。

高橋さんが担当しているOICランチミーティングでは、毎回おいしい料理が楽しめると好評をいただいております！

山形県上山市のカフェ「つるを。」にも、ぜひ足を運んでみてください！